創業4年目のC社は、業務委託スタッフによるチーム運営をすでに実現していました。そのうえで代表は、次の成長に向けて一つの決断をされます。これからは自社の社員を迎え、ロイヤリティの高いスタッフとともに成長していく——。
この決断を実行に移すためのご相談が、支援の始まりでした。初めての正社員採用。給与も評価も、基準はまだありません。初めてなのですから、ないのが当然です。「採用の前に基準を整えたい」というご相談の順序そのものに、C社の誠実さが表れていました。
「今の整理」ではなく「未来の組織」から逆算する
制度はシンプルな等級・評価の枠組みから始めました。ただし、一つだけ徹底的に議論したことがあります。
今の業務委託スタッフがもし社員になったら、どのグレードに位置づくのか。今後、何を期待するのか。
現状を整理するだけでなく、代表が描く未来の組織から逆算して設計する。この議論の積み重ねが、のちの「業務委託から社員へ」という流れの土台になりました。
クレドは、全員で「腹落ち」させてから完成
行動規範(クレド)は、まず代表との対話でベースをつくり、その後スタッフを交えた議論の場を設けて完成させました。上から与えられた言葉は飾りになりますが、自分たちで磨いた言葉は行動になります。
クレドの中核は、主体性=当事者意識。会議は「聞く場」ではなく「全員が発信する場」に変え、制度で掲げた価値観を日々の業務の型にまで落とし込みました。
初の正社員は、業務委託からの登用。「儀式」としてのマインドセット研修
初の正社員は、業務委託として活躍していた方々からの登用を中心にスタートしました。信頼関係とスキルをすでに確認できている方を迎える、最も確実な一手です。
特徴的だったのは、社員になる節目に「儀式」としてマインドセット研修を実施したこと。契約形態の変更ではなく、「この会社の当事者になる」という転換点を明確にする一手間が、ロイヤリティの高い組織の土台になりました。
あわせて、将来のリーダー候補にはマネジメント研修を実施。座学に加えて課題図書とアウトプットの場を設計し、自分の言葉で語れるまでを研修としました。
社員数4倍、売上1.8倍。馴れ合わず、高め合う組織へ
基準とキャリアの道筋が明確になり、社員数は一期で4倍に。売上は前年比1.8倍となりました。
C社の中心には、いつもチーム思いの代表がいます。馴れ合いにならず、高め合い、助け合う。そんな文化を持つ組織のこれからの成長が、私たちも楽しみです。